当社は、内径旋削用スマートダンパー「SDB型」を開発いたしました。びびり振動を抑制することで、加工品位の向上やカジノ ライブ寿命改善につながる本製品を、2021年8月より販売を開始しております。
筒形状の工作物の内側を加工する内径旋削加工においては、一般的にカジノ ライブの突出し量を大きくする必要があるため、外径旋削加工と比較して、カジノ ライブが振動する「びびり振動」が発生しやすいとされています。びびり振動が発生すると、加工品位の悪化、カジノ ライブ寿命の低下につながるなど、様々な問題が生じます。特に最近は、カジノ ライブへの負荷が大きい難削材加工の増加や、複雑化した部品形状に対応するためカジノ ライブ突出し量を大きくするなど、びびり振動がより発生しやすいケースが増えています。高能率な加工への期待が高まる中、いかにびびり振動を抑制するかが、大きな課題となっています。
当社はこれまで、「SEC-防振ボーリングバイト SumiTurn® Xバー」の製品供給を通じて、カジノ ライブ突き出し比率(L/D)*1が6程度までの内径旋削加工において、高い振動減衰性能を実現し、好評を頂いております。しかし、さらなる防振カジノ ライブへのニーズの高まりを受けて、この度、大きな突出し量にも対応した内径旋削用スマートダンパー「SDB型」を開発いたしました。「SDB型」は振動を吸収する特殊ダンパー機構の採用により、L/Dが8程度の長い突出し量でもびびり振動を抑制し、加工品位の向上、カジノ ライブ寿命改善を実現します。
内径旋削用スマートダンパー「SDB型」
1. 特長
● 新防振機構により優れた振動減衰性能を発揮
特殊ダンパー機構を内蔵し、大径でL/Dが5~8程度の長い突出し量でも、びびり振動を抑制します。これにより加工品位の向上、カジノ ライブ寿命の改善を実現します。
● 交換式ヘッドを採用
インサートを保持するヘッド部分を交換式とし、防振機構を有する本体部に取り付けて使用します。これによりヘッドのみの交換で、ポジティブ/ネガティブの形状を問わず、多様なインサートを使用することが可能です。
● 内部給油方式を採用
インサート近傍から刃先に冷却用のクーラントを供給することが可能です。これによりカジノ ライブ寿命に加え、内径旋削加工で問題となりやすい切りくず処理性を改善します。
2. ラインアップ
・(本体) S-SDB型 2型番
・(ヘッド) SDB型 36型番
3. 販売計画
初年度10百万円/年、2年後20百万円/年
*1 カジノ ライブ突き出し比率(L/D): Lをカジノ ライブ突出し量、Dをカジノ ライブ直径として、その比率を表す指標。この値が大きいほどカジノ ライブ剛性が低く、びびり振動が発生しやすい。
※ Smart Damper®はBIG DAISHOWA株式会社の登録商標です。
以上